(I Can Get)Satisfaction メキシコのかわいいもの2
(I Can Get)Satisfactionこんにちは、
編集者の安達 薫です。
今日も、
先日訪れたメキシコのお話です。
今回の出張でいちばん楽しみにしていたのが
フリーダ・カーロの家。
フリーダ・カーロは、1920〜60年代に活躍した
メキシコを代表する画家。
美しく、力強くも、
孤独や悲しみ・苦痛を秘めた
その作品だけでなく、
フリーダ自身の端麗な容姿と
壮絶すぎる人生も注目され続けています。
眉毛がつながっている印象的なお顔、
その強い眼差しに惹きつけられる……。


こちらが彼女の作品です。
『FRIDA KAHLO Making Her Self Up』(V&A PUBLISHING)より。

2002年には映画にもなっているのですが
フリーダの人生を追いながらも、
夫・ディエゴ(彼も有名な画家)との
特殊な愛(と憎しみ)の物語でもあります。
これが実際のフリーダとディエゴ。
20歳くらい歳が離れています。

メキシコらしい衣装や食卓の風景など、
ディテールも楽しんで観ていただきたいです。
実際にフリーダが住んでいた
アトリエ兼住居でも撮影されています!
フリーダの生家で晩年も過ごした、
今は博物館になっている「青い家」というところもあります。
私が訪れたのは、夫、ディエゴ・リベラと暮らしたこのアトリエ兼住居。
サン・アンヘルという地区にあります。
入場チケットも素敵。
「死者の日」(メキシコの盛大なお祭り)が
近かったので、
こんな2人のガイコツがお出迎えしてくれました。
(レアらしいです!)
ファン・オゴルマンという
建築家が手がけたこの家。
近代主義とバウハウスに影響を受けた、
斬新な造り。
フリーダが暮らす棟(奥)と、
ディエゴが暮らす棟(手前)が
屋上の廊下でつながっています。
こちらがその廊下(見にくくてすみません!)。
映画『フリーダ』でのこんなシーンが記憶に残っています。
姪たち「なぜ夫婦で連棟に住むの?」
フリーダ「違う人間同士が愛で結ばれているの だから橋が」
姪たち「橋が愛の役割ってこと?」
フリーダ「そうよ いい表現ね」
姪たち「でも小さい橋ね」
子どもって残酷……(泣)。
見学できたのは、ディエゴの棟のみ。
外から見ると箱型の建物2棟ですが、
中は複雑な造りになっていて。
天井まで窓、
2フロア吹き抜けの部屋があると思うと
天井の低い小部屋があったり。
バスルームは小さめでした。
ディエゴって、恰幅のいい体型なのに(笑)。
こんな感じで絵を描いていたんですね。
この家を訪れるときは、
先に映画『フリーダ』を観ておくと、
さらに楽しめますよ。
「あ、ここはディエゴが●●●してたとこ!」
「あ、ここでお洗濯干してたな〜」
などなど。
(私は行った後に観ましたが)
もっと知りたい方は、こちらもぜひ。
美術史学者の堀尾真紀子さんの
メキシコ取材に基づくフリーダの評伝です。
古本などで買えると思います。
フリーダ・カーロ、
メキシコで本当にたくさんの人々に愛されていて、
街のいたるところに
フリーダの顔を配したグッズが溢れています。
こちらは
民芸博物館の売店で購入したメッセージカード。
右下は1937年の
VOGUE PARISのカバーを飾ったカットだそう。
本屋さんに連れて行っていただいたら、
もちろん、フリーダの本でいっぱい!
私はこちらの2冊を持ち帰りました。
フリーダの着こなしもすごく素敵なんですよ。
“テワナ衣装”というオアハカの民族衣装の
刺しゅうブラウスを
身につけることが多かったよう。
足に障害を抱えていたので、
人々の視線を上半身に集めるために
上半身を華やかに装ったという話もあります。
柄と柄、色と色を合わせる感覚に、
意外性や新鮮さがあって。
どんなコーディネートも
かっこよく着こなしちゃう。
でもどの写真を見ても、
シルエットのバランスが完璧なんですよね。
そんなフリーダの心意気で
(あくまでも、心意気!)
haco!のアイテムをコーディネートしました。
存在感のあるアクセサリーをつけるのもポイント。
幼い頃から病気や大事故の後遺症、
数十回の手術で
一生身体の痛みと付き合い、
数回の流産で子どもに恵まれず。
最愛の夫の女癖に心を痛めながらも、
バイセクシャルとして恋多く。
激情と、心と身体を刺す苦痛を
絵の中に昇華させたフリーダ。
映画の中では
「苦痛なんて意外と乗り越えられるものよ」
というようなセリフもありました。
人間らしく、激しく、濃く生きた、
そんな誰かの一生から勇気をもらうことって、
伝記を読み漁っていた子どものころ以来かも。
伝記熱が再燃して、
今、ココ・シャネルの伝記を読んでいます。
(シャネルの服は買ったことないですが・笑)
私のインスタはこちらです>>