なにもしらない画廊 ⑤「音とリズムで遊んでみた」【作者・元永定正】
なにもしらない画廊こんにちは。しらん氏です。
今日紹介するアートは、お子さまのプレゼントや出産祝いにもいい!と思えるアートです。(実はクリスマスに間に合うよう、記事にしました!)
いつものように気になる版画を撮影して、倉庫からデスクに戻って作業していると隣の席の女の子が「わたし、この絵で育ちました!」というではないですか。
ぐにょっとしたものが、ぐるんっとひらがなの「の」みたいになっていたり
くらげ?それともUFO?のようなものがふわふわ浮いていたり
かくんっと曲がったものが向かい合って、お話している?それとも腕につけたパペットが人形劇してる?ようにも見えたり。
調べたところ元永定正さんは絵本作家さんで、隣の彼女が言っていたのはこの絵本のことだったようです。
1977年4月20日 第1刷 みるみる絵本「もこ もこもこ」谷川俊太郎/作 元永定正/絵 発行所/文研出版
これを小さな頃によく読んでもらっていたそうで、そんなこと覚えてくれているなんてなんていい娘さん。
谷川俊太郎さんは「もこ もこもこ」の中で、この本と元永さんのことをこう記しています。
もとながさんは、えかきのくせに、にんじゃのしそんで、にんじゃのしそんのくせに、ろしやじんのようなかおをしていて、ろしやじんいたいなかおをしているくせに、<そやけどねえ、あかんわ>などといいます。もとながさんは、へんなえばかり、かきます。ぼくはもとながさんのかく、へんなえがだいすきなので、いっしょにこのえほんをつくりました。そうしたら、えほんもすこしへんなえほんになりました。かぜをひかないように、きをつけてよんでね。
谷川俊太郎
「もこ もこもこ」より引用
本を開いてみると、谷川さんのおっしゃる「へんなえ」には、”もこ” ”ぽろり” ”ぷうっ” ”しーん” などの絵から連想される音がセットになっています。絵と楽しいリズム読みが連続していて、絵本を開くたびに大袈裟に読むとこどもがキャッキャ喜ぶ姿が目に浮かびます。これは子どもが夢中になるのがわかる!
そこで今日は!倉庫で見つけた元永さんの版画を、しらん氏なりに音とリズムを付けて絵本仕立てにご紹介したいと思います!
題名「こんなおとがきこえたきがする」
元永定正/絵 しらん氏/文字
~はじまりはじまり~
~おしまい~
元永さんの絵本を親子で読んだことのある方は多いかと思います。子どもと一緒に絵本で遊んだ思い出を、一枚のアートとしておうちに残すのも素敵だな~と思いました。
どれも手のひらサイズで取り扱いもしやすく、どこにでもさりげなく飾りやすいです。お子さまの部屋や玄関、ちょっとしたスペースに飾るのにもちょうどよさそう。出産祝いに、アートと本をセットで贈るのも特別感があっていいですね。
子育てがちょっと落ち着いて「もう長らく絵本読んでないなあ」ってお母さんも。おうちにこのアートがあったら懐かしい気持ちで眺められるんじゃないかなーと思います。
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毎日の気分を変えるのは、洋服じゃなくてもいいんじゃない?
自分の身の回りをすこーしだけ超えたところから、自分を変身させてくれる、アートの魔法。
そんな体験を「なにもしらない画廊」からみなさまへ。
次回のなにもしらない画廊はお正月明けに、布の版画作品をご用意しています。お楽しみに!