LOVE AND PEACE PROJECT
2001年9月11日、ニューヨークで起きた悲しい事件をきっかけに、「世界中のこどもたちにしあわせな未来を」というメッセージを込めて始まったLOVE AND PEACEプロジェクト。Tシャツ一枚から始まった思いに共感いただいた様々な人たちとコラボレーションしたアイテムを基金付きで販売してきました。
全てはこの1枚のTシャツから (2001年)

2001年9月11日、世間を震撼させたあの事件が起こりました。当時、若い世代をターゲットにしたブランド「NUSY」のメールマガジンの中で、「このテロ・報復云々に対して、わたしたちにできることは?」という 問いかけをしたところ、お客さまから「ひとりではできないことも みんなですればできる」「こどもたちにしあわせな未来を」など、たくさんのご意見が寄せられました。そこで、メッセージを発信しながら基金もできるTシャツの製作にとりかかることになりました。
「みんなができることをすれば、きっとすごいことができる」
というコンセプトのもと、webでのデザイン投票には700人以上の人たちが参加、デザイナーさんやTシャツメーカーさんは急ピッチで製作を進めてくださり、12月にはTシャツの完成を発表することができました。新聞、雑誌をはじめとし、さまざまなメディアでも 次々に取り上げていただき、11万枚以上をご購入いただき、基金総額は3,000万円に達しました。
6万人で平和を願うイベント開催 (2002年)

翌年、Tシャツをご購入いただいたみなさまに、「平和への思いを込めて、ぜひ9月11日にTシャツを着て写真を撮って送ってください」と、お手紙を書き呼びかけさせていただきました。日本中から写真を送っていただき、 6万人の方が同じTシャツを着て平和を願うことができました。この写真たちは、翌年発売する 「PEACE BOOK」にも掲載させていただきました。
PEACE BOOKの発売(2003年)

1枚の基金Tシャツから生まれた、これらの想いを伝えたい、残したい、という思いで作られました。日本中で同じTシャツを着た、たくさんの人たちの写真集として発刊され、20人のアーティストたちが、20通りの方法でピースのかけらを表現。年齢も、性別も、職業も、人種も、いっさい関係なくみんなが同じ方向に向かって作った本です。

この本の制作にあたり、20人のアーティストたちが20通りの方法で子どもたちに残したいピースのかけらを表現してくれました。さらに、さまざまなアーティストの方たちにラブアンドピースをテーマにした作品をご提供いただき、2003年から2012年の間「ラブアンドピースメッセージTシャツ」として販売し、基金を継続してきました。本当にたくさんの方々にご賛同いただきました。

ラブアンドピースメッセージTシャツの一例
参加アーティスト(50音順) /石川三千花さん/伊藤存さん/イッセー尾形さん/楳図かずおさん/エンライトメントさん/おおたうにさん/岡尾美代子さん/カタオカメグミさん/桐島洋子さん/古武家賢太郎さん/ゴマのみなさん/斉藤ネコさん/蔦谷喜一さん/田中知之さん/仲井戸麗市さん/中野裕之さん/白承坤さん/服部一成さん/花代さん/日比野克彦さん/ひびのこづえさん/藤代冥砂さん/ホンマタカシさん/松浦弥太郎さん/やなせたかしさん/湯川潮音さん/100%ORANGEさん/IMALU さん/KITTY/Leyonaさん
9.11の2001年から10年目の2011年「東日本大震災」
世界中の子供たちのしあわせを願い駆け抜けた10年。 新たにプロジェクトに賛同し、参加してくださったアーティストのみなさまと、コラボレーションの準備をしていた矢先、2011年3月11日に東日本大震災が起こりました。 参加してくださったみなさまからも「今回のプロジェクトを大震災で被災された方々に役立ててほしい」というお声をいただき、わたしたちにできることを考えました。
そして3月11日以降当面の間、Tシャツを購入してくださったみなさまから寄せられた基金を被災した子供たちのために使わせていただくことにしました。また、この天災をきっかけに、改めてプロジェクトを見直すこととなりました。「もう一度、LOVE&PEACE PROJECTとしてできることは何か?」この想いを胸に、これまでのTシャツの枠を超え、 ワンピースやアウター、ボトムスやファッション小物まで企画枠を広げ、より広がりのあるプロジェクトへと発展していくこととなりました。
SNS投稿で寄付に参加できる企画
2015 LOVE AND PEACE PROJECTーおしゃれをすることで未来につながるプロジェクトへー

今まで継続されてきた基金寄付の方法に加えて、 より多くの人がプロジェクトに参加できるよう、ピース写真と指定のタグをWEARに投稿すれば 10円の寄付に参加できる企画をスタート。
この年から、女優・モデルとして活躍する高橋愛さんがプロジェクトに賛同してくださり、コラボレーションが始まりました。高橋愛さんのアイデアを込めたファッションアイテムに、LOVE AND PEACEの想いをのせて基金付き商品を販売。投稿が寄付につながる「WEAR」では2015年9月11日~9月30の期間で4,898投稿を集め、48,980円をhaco.より公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンへ寄付しました。

2016年には新たにスザンヌさんがプロジェクトに賛同してくださり、熊本地震で被害を受けた子供たちへの支援をしました。2016年9月11日~9月30の期間で7,077投稿を集め、70,770円をhaco!より公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンへ寄付することができました。
商品の一部が基金として寄付される仕組みと、SNS投稿で寄付される仕組みの2本立てでプロジェクトの輪はどんどん広がり、これまで寄付機会のなかった年齢層や男性の方にまで寄付を募ることができました。

2017年のLOVE AND PEACE PROJECTでは高橋愛さん、スザンヌさん、吉岡里帆さんに賛同していただき、全17のファッションアイテムが誕生。一昨年・昨年に続き「WEAR」にて、ピース写真と指定のタグを付けて投稿することにより、1投稿につき10円が寄付される連動企画を実施。更に「Instagram」「Twitter」でも同様のハッシュタグを投稿することにより寄付ができる仕組みをつくり、SNS投稿での寄付の範囲を拡大しました。以降、2018年には高橋愛さん、スザンヌさん、ちぃぽぽさん 2019年には高橋愛さん、スザンヌさん、サンボマスターさん。2020年には高橋愛さん、スザンヌさん、毎年、プロジェクトに賛同いただいた方たちと、本当にたくさんの基金付きアイテムをコラボレーションして販売してきました。
中村医師の功績を絵本にし子どもたちに伝えるプロジェクトも始動(2020年)

2019年末、アフガニスタンで人道支援に取り組んできたNGO「ペシャワール会」の現地代表で、 医師の中村哲先生が銃撃された悲しい事件を受け、アフガニスタンの現地NGO団体Gahwaraからオファーをいただき、中村哲先生の功績を絵本にして こどもたちに伝えるプロジェクトが始動しました。2つの絵本が、1250冊ずつ計2500冊完成し、 小中高の学校に通うこどもたちへの配布が始まりました。アフガニスタンの多くのこどもたちに絵本が読まれ、平和な未来のために役立ってくれることを信じます。この絵本は2020年12月、中村先生の一周忌に合わせて日本語版も発刊されベストセラーになり、たくさんの方々に読んでいただくことになりました。
これまでの寄付金総額と、2021年の寄付金の使い道について
プロジェクト開始から、基金および寄付金の総額は97,671,289円に達しています(2021年6月末現在)。
どれだけ時が経とうとも、忘れてはいけない“できごと”や“想い”があります。
何かが起きてしまった時に、心を動かし、自分たちなりのアクションができるみなさんと一緒に、こどもたちの未来を描く活動を形にしていきます。
「今」だからこそできる、みんなでできることを。